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このブログをはじめた理由/神谷プロデューサー:インタビュー
nitay inc 代表の神谷プロデューサーに、このブログを「はじめた理由」についてインタビューしてきました。なぜ今、「理由」なのでしょうか?

■インタビュー日時:2009年4月4日(sat)
■場所:もやい処(尾張瀬戸のギャラリー&カフェ)
■インタビュイー:ATL 亀田恵子

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ATL:神谷さん、こんにちは。今日はマガジンみたいなブログ(笑)『理由』をはじめようと思ったきっかけ、お考えについてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

神谷:
わかりました。こちらこそ、よろしくお願いします。

ATL:では、早速ですが・・・

神谷:多くの人は、自分が例えば心の中で考えたことがあったとしても、それを表現するということが少ないように思います。例えば文章にしたり、絵にしたりという、想いを変換するということが単純に少ないのでは、と思うのです。ですが、そんな想いの中にこそ、その人でしか考えつかないすばらしいアイデアや知恵があります。それをオープンにする場所がないかと考えたのです。

ATL:それはいつごろのことでしょうか?

神谷:ラジオSAN-Qで「子育てトーク」という番組を制作したときです。

ATL:「子育てトーク」では、どんな方々が登場されていたのですか?

神谷:問題を抱えたお子さんをお持ちのお母さんや、そんな方々に対処する人たちでした。社会の中で、きっといろいろなことが起こっているのでしょう。お母さんたちの声を聞いていると「何だか子どもたちの状況がおかしい」と感じました。立場の異なる多くの人たちが懸命に対処されているのですが、みなさんのお話をうかがっていくと、どうも根っこは1つにつながっているようだと思いました。問題を起こしている子どもたちは、みんな「表現すること」が苦手なのです。表現することも含めて、子どもは家庭の中で知識ではなく、知恵を身につけていきますが、それが出来ない子が多いのです。原因はいろいろあると思いますが、例えば赤ちゃんは転んで、その痛みを覚え、学習します。痛い思いをしないようになるわけですね。ところが、今のご家庭では、お母さんが赤ちゃんが転ばないように手を差し伸べてしまう。悪いことではないのですが、それではいつまでたっても赤ちゃんは痛みを知らず、当然そこから学ぶこともなくなってしまうのです。

ATL:失敗の経験をしないということでしょうか?

神谷:そうともいえるでしょうね。保育士の方とお話したときのことです。その保育士さんは、問題を抱えたお子さんをお持ちのお母さんたちから相談を受ける立場だったのですが、お母さん自身が困難に立ち向かう力が欠落している、と感じたそうです。子どもさんだけでなく、お母さんも失敗の経験が薄いのです。失敗を重ねることで、人は成長します。成長は、復元する力をつけていく、ということでもあります。誰かがどこかで失敗に対処することを学ばせないと、いけませんよね。でもそれが三代くらい続いてしまったら…きっとどうしようもなくなっていくように感じます。

ATL:お母さんご自身も…。

神谷:私は今年で60歳になりますが、自分の人生を振り返ると、いつも自分でどうすればいいかをそれなりに考えてきたと思っています。プロデューサーとして誰と誰を組み合わせればどんなクリエイションが生み出せるのか、そんなことを悪戦苦闘しながらつくってきたと思います。今は誰かが何でも代行してくれる仕組みがありますね。たいていのことが職業として成立しています。自分が考えなくても出来てしまう。それに、いろいろな教育論や育児論が次々に出てきて、もともと知らない人にとっては、どれを選んでいいのかすら分からない状況になっている。考えない、選べない、そんな人がたくさんいるのが現代だと思うのです。考えるのが人間です。考えなくなってしまったら、それは人間ではなくなってしまうのではないでしょうか。

ATL:私も同感です。考えなくちゃいけないと思っています。しんどいですけど…

神谷:そんな状況だからこそ、しっかりと自分で考えている人たちの想いや知恵を社会にオープンにしていきたいと思うのです。地域の中で完結するのもすばらしいと思うのですが、もっとオープンに出来ないかと思うのです。ただし、たくさんある情報の1つとしての位置づけでなく、「自分たちはこう考えているんだ」というきちんとした軸を持っているメディアで、そんな人たちの想いを発信していきたいと考えたのです。

ATL:なぜwebにしようとお考えになったのですか?

神谷:テレビや書籍といった既存のメディアでは規制が多すぎると思っています。公平性を重視するあまり、結果として弱いメディアになっているように感じます。その点、webには自由に表現できる領域が広い。

ATL:メディア論ですか。

神谷:文章を書くことは苦手なんですが(苦笑)、今、がんばって自分なりのメディア論のようなものを真剣に考えてまとめているんですよ。その根底には、メディアが本来の機能を果たしていないのではないか、という疑問があります。

ATL:先ほどのお話で出てきた「復元する力」について、もう少しお話を伺いたいのですが。

神谷:私はラジオ、特にNHKの第一放送が好きで、午前中はよく聞いているのですが、その番組の中であるギャル、というか(笑)昔、ルーズソックスをはいていたような女性のお話がありました。もともと横浜にいた人だったのですが、あるとき自分から都会を離れて群馬で自給自足の生活をはじめたそうです。そこで地元の人と関わりながら充実した日々を送っていると紹介されていました。私が思う今の若い方は、どうしても他者と自分の生き方を比較している方が多いように感じます。いろいろな生き方をしている人がいて、だけどどれも自分とは違う。そして、自信を失ってしまうのです。ですが、考えてみて下さい。いくら憧れたとしても、その人は自分ではないですから、同じ生き方にはならないのです。答えは自分の中にあるのに、悩んでしまう。さらに失敗の経験もありませんから、倒れたままになってしまう。復元してこない、という状態でしょうか。

ATL:マガジンのようなブログをつくりながら、いろいろな方々の叡智を記録していければいいですね!ラジオで神谷さんから教わった「人の想いを引き出す」、そんなメディアをいっしょにクリエイトしていければいいなと思っています。今後とも、アドバイスや方向指示(笑)をお願いいたします。今日はありがとうございました。

神谷:こちらこそ、ありがとうございました。魅力あるメディアに育てていきましょう!


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人が何かをはじめるとき、そこにはそれまでの想いが凝縮されているように感じました。スタートは、それまでの蓄積があってこそなのでしょうか。今日の想いが、また新たなスタートを生みだしていくのですね!

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プロフィール

HN:
Kei-Ka
性別:
非公開
趣味:
アート鑑賞・旅
自己紹介:
【プロフィール】

2003年/
・フィルムアート社編集長津田博史氏が講師を務めるアートリテラシー講座を受講
2005年/
・15回日本ダンス評論賞にて第1席
2006年/
・現代アート、演劇、ダンスなどについての評論活動スタート
2007年/
・ATL発足。
アーティストのPR支援、「レビュアーのためのワークショップ」を企画・運営
2008年/
・コミュニティFMラジオSAN-Qにてアートに関する番組をスタート(Art Life for SAN-Q)
・アーティストのマネジメント+公演の実施(psycho-lot+ 長野県松本市・10月)
・身体表現誌CORPUS編集員に就任
・webマガジン 名古屋アートライフ編集員就任
2009年/
・ブログ『理由/Re:you』開設

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