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さらなる「ワークシェア」をあきらめた理由。

「ところで、keik-kaって普段はどんな仕事しているんですか?」と、よく人にたずねられます。「ところで、」というところがポイントですね(笑)。きっとみなさん、私と話していてふと我に返るんだと思います。「ふむふむ、なるほど、この人はこんなことを考えているんだな・・・だけど、何やってるんだろう?」
ただし、なぜそんなふうに感じさせてしまうのかは、本人にもわからないのです。人って、おもしろいですね。

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*画像は「きむ工房素材集から」

会社員として働いて、今年で21年目になります。赤ちゃんが生まれて、成人するくらいの期間をずっと同じ会社で働いています。人にも驚かれますが、いちばん自分が驚いています(笑)。大阪から就職で愛知県へ移住したのですが、まさかこんなに長く勤めることになるとは思いませんでした。

最近の嵐のような不況、その煽りを受けて私の職場でもいろいろな動きが起きています。期間満了の派遣社員の方の後継者が入らなくなったり、残業時間がゼロになったり、勤務時間が短くなったり…。いわゆる「ワークシェアリング」が導入されているんですね。

私は正社員として働いていますが、残業時間が月に10時間ほど許可されています。上司は派遣社員の方の短くなった就業時間やカットされた残業時間を補うために「何とかしてくれないか」と相談に来ます。私は職場の中で業務の効率化を同期と後輩の3人で進める仕事をしているのですが、こうした「しわ寄せ」を知恵と工夫でやりくりしているんですね。「何とかしてくれないか」というあいまいなリクエストに対して、自分たちの工数、残業時間、抱えている仕事、職場の中の動き、そうした現場の実情と合わせて出来ることを提示していきます。

「効率化」というと、ムダを排除して非人道的に仕事を推し進めていくイメージがあるかも知れませんが(笑)、私たちがめざしている効率化はそうではありません。社会人経験のない派遣社員の方や、この会社で働くのが初めてといった方と面談をし、彼らの個別の状況を把握しながら今ある力に応じて彼らが育っていけるよう、仕事を切り出し、受け渡しているのです。1人1人の個性や能力、状態について毎朝3人で話し合い、情報をシェアすることで派遣社員の方々が「何だかおもしろそうだな。」「これをやれば成長出来そうだ。」そんな想いが芽生えて成長するように仕掛けていくんです。2年ほどこの仕事をしていますが、仕事をする人が自主的に、能動的にアクションを起こせるとき=最大限に効率化が進むのだということを実感してきました。とても、手間と時間がかかるのですけどね。

そんな工夫や改善の日々ですが、職場では「さらなるワークシェアリング」の検討がありました。部内、室内の仕事を1つに集めて、それらを業務職と呼ばれる女性スタッフで分担しようというものでした。私たちもそのシステムづくりのためのヒアリングを受けましたが、結局この動きは断念されたのです。個別にヒアリングを重ねていった結果、束ねることの出来ないものが大きかったんですね。「進み過ぎた効率化はかえって非効率を生む」と、どちらかの社長がおっしゃっていました。それは正解だと思うのです。人が人であるということをある程度残さないと、仕事は回らなくなる。不思議なもので、人は見積もり工数どおりに仕事を継続することが難しい存在です。いくら必要な工数を整えて仕事を渡しても、見積もり通りにはならない。逆に、立ち話をして時間を使ってしまっても、その後の集中やそのときの情報共有で思わぬ知恵が生まれて見積もりよりも短時間でやり遂げてしまう。そのバランスを上手に整えていくのがマネジメントのような気もします。会社が、そうした私たちの実情を理解し、強引なワークシェアを手放してくれたことをうれしく思います。

ただし、現実問題として短くなった就業時間はどうすることもできません。ここを乗り切っていかなければ、みんなが立ち行かなくなるからです。今、私たちが取り組んでいることは仕事の「標準化」と「知恵や知識・工夫の共有」「仕事が楽しくなるようなムードづくり」です。正社員である私たち3人が中心になるのではなく、あくまでもアシストする側として動く。誰かが失敗したケースをみんなで集まって学び合う、初めて経験した仕事はチェックシートにして次に取り組む人が困らないようにしたり、教える側の人間の工数を低減するようにしているのです。ここに、ごく基本的なことですが、日々のあいさつや「ありがとう!」といった感謝、「初めてなのに、ずいぶん速く出来ましたね!」という褒めることを絡めて、積極的にやり取り。時には雑談もしますが、ある程度の雑談は素晴らしいアイデアや問題解決の宝庫だと感じます。ここを上手に取り入れていけば、互いの信頼も厚くなり、楽しい気持も上がっていくようです。
効率化の活動に対して、はじめは抵抗を示していた派遣社員のみなさんでしたが、ようやく最近になって楽しそうに仕事の知識や知恵を渡し合いながら、仕事そのものを楽しめるようになってきています。努力ってなかなか形になるのに時間がかかるんですよね。でも、こうした手ごたえが僅かずつでもあるからこそ、効率化が進んでいくのだと思います。管理する側だけでなく、される側もが「良いこと」として実感できる仕組みでなければ、それは絶対に根付きません。

「さらなるワークシェア」を諦めて、新たに手に入れたもの。それは「知恵と工夫のシェアリング」。人は自分の得た知恵や工夫を誰かと共有することに喜びを感じる存在なのですね。イキイキと仕事するメンバーを見ていると、ふとそんなことを感じます。仕事、こんな時代でも「楽しく」したいと思っています。

ワークシェアリングとは?
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プロフィール

HN:
Kei-Ka
性別:
非公開
趣味:
アート鑑賞・旅
自己紹介:
【プロフィール】

2003年/
・フィルムアート社編集長津田博史氏が講師を務めるアートリテラシー講座を受講
2005年/
・15回日本ダンス評論賞にて第1席
2006年/
・現代アート、演劇、ダンスなどについての評論活動スタート
2007年/
・ATL発足。
アーティストのPR支援、「レビュアーのためのワークショップ」を企画・運営
2008年/
・コミュニティFMラジオSAN-Qにてアートに関する番組をスタート(Art Life for SAN-Q)
・アーティストのマネジメント+公演の実施(psycho-lot+ 長野県松本市・10月)
・身体表現誌CORPUS編集員に就任
・webマガジン 名古屋アートライフ編集員就任
2009年/
・ブログ『理由/Re:you』開設

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